税金に税金がかかる? 個別消費税の取り扱い

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個別消費税とは、特定の物品・サービスのみに課せされる消費税です。
今日はその個別消費税のお話です。

1.税金に税金がかかるもの

お酒やタバコを買うときには、他の商品と同様、消費税がかかっていますが、その前にお酒の販売価格には酒税、タバコの販売価格にはタバコ税が含まれています。

酒税やたばこ税を含む販売価格に消費税がかかっていることになるので、いわば、税金に税金をかける、ということになっています。

酒税やたばこ税といった税金は、製造者などが納税義務者となって負担する税金ですので、製造者などは税金分をコストの一部として販売価格に転嫁しています。そのため酒税やたばこ税を含む販売価格が、消費税の課税標準(課税資産の譲渡等の対価の額)になる、とされています。
ほかに揮発油税(ガソリン税)、石油石炭税、石油ガス税なども同じ計算をする税金です。

2.税金に税金がかからないもの

そうではない税金もあります。
入湯税、ゴルフ場利用税、ディーゼル車の燃料にかかる軽油引取税などです。
これらは、利用者や購入者が納税義務者です。そのため、消費税は個別消費税抜きの販売価格にかかってきます。その分、消費税額は少なくなるわけです。
ただし、課税標準に含まれないことになるのは、その入湯税等の金額を請求書や領収証等で相手方に明らかにし、経理上の科目も預り金等するなど明確に区分している場合です。あきらかに区分していない場合には、課税標準である対価に含まれることになります。

個別消費税には、このように2種類の税金のかかり方があるということです。

こちらをご参照ください。
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6313.htm