融資について 起業時に注意することⅣ

シェアする

引き続きこのお話を。
今回がこのテーマの最終になります。

■節税と融資の関係

ちょっと登記のお話からは外れますが・・・
このブログの最初のお話ともかぶりますが、再度お伝えしたいと思います。
節税と融資の受けやすさは相反する、というお話です。

やはり、余分な税金は払いたくないのが普通の感情ですよね。
確かにある程度の節税は、会社を経営する上で必要になってくるかもしれません。

しかし、そこで気をつけないといけないことがあります。
銀行は、納税をしている企業にはお金を貸す、ということです。
つまり利益を出しているということ。
節税は融資という視点でマイナスになる場合があるのです。

節税するということは、納税額を減らすということです。
法人税や所得税は、利益に対して課税されますから、税金を減らすためには、利益を減らす、という行為をすることになります。
多くの場合、経費を増やすという行為ですね。
そうすると確かに節税にはなります。
しかし、節税によって財務の悪化を招いては、本末転倒です。というお話です。

税金が減ってよかったよかったと思ってそれですめばいいのですが、
その後、経営が悪化して資金が不足し、融資を受けようとしたとします。

金融機関は、融資の審査をする際に2~3期前ぐらいまでの決算書を見ます。
その際に、節税のために利益がほとんど計上されていない決算書だった場合、です。
借入資金の返済は利益からするものですので、利益の出ていない会社は当然格付けが低くなります。
また、利益が計上されていないということは、資本項目の中の利益剰余金がほとんどない、ということになり、自己資本が少ない、ということになり、ということは、金融機関内での格付けが低くなります。
もちろん金融機関はそれだけで判断するわけではありませんが、財務の悪化した状態はやはり問題とみられます。

節税もあまり度を過ぎると、経営に支障をきたすこともありますので、注意が必要です。
結局は、何のために節税するのか、ということですね。
先ほども言いましたように、それによって経営状態が悪化したのでは元も子もありません。資金の余剰、つまり使えるお金を増やすこと、が本来の目的であるならば、節税以前に十分に利益を出すこと、そして、しっかり納税した方が結果的に資金の余剰は増えます。
そうやって自己資本も厚くすることによって財務基盤も強くなり、業績の維持向上につながる、ということを頭に入れて頂きたいと思います。

以上でこのテーマは終わります。

次回から違うお話に入ります。
引き続きよろしくお願いいたします。

こちらは先日の同業女子との3月決算打ち上げ。
今回も近所の立ち飲み屋、千里屋にて。
おじさま方ばかりの店内で、女子2人がんがん飲んで喋っておりました笑。

こちらは先日のライブ。
弾き語りとバンドの両方で出させていただきました。
ありがとうございました。