生命保険はその契約形態によって、相続税・所得税・贈与税とかかる税金が違ってきます。
特に死亡保険金は残された家族の生活保障という大切な役割があるため、相続人が死亡保険金を受け取る場合の税負担を低くおさえるため、一般的には相続税の対象となり一定額まで非課税とされてますが、契約形態によっては所得税となる場合、贈与税となる場合があります。
この生命保険にかかる税金はややこしい、わかりづらい、と思われがちですが、
ポイントだけ押さえればシンプルにわかりやすくご理解いただけるかと存じます。
1. 3人の登場人物
（1）契約者
生命保険会社と保険の契約を結び、保険料を負担する人です。
一般的には、契約者と被保険者は同じであることが多いですが、別にすることも可能です。
生命保険にかかる税金を理解する上で重要なポイントになるのは、保険料を誰が負担したか、ということです。
契約者といっても、契約書にサインしたかどうかではなく、実際に保険料を誰が負担していたのかが重要になります。
この点につきましてはまた後にも出てきます。
契約者は途中で変更することが可能です。
（2）被保険者
保険の対象となっている人です。
死亡保険であれば、被保険者が亡くなった場合に死亡保険金が支払われます
契約者と違って、被保険者は途中で変更することができません。
変更する場合は新たに加入しなおさなめればなりません。
（3）受取人
保険金や給付金を受け取る人
被保険者と異なり、受取人は簡単に変更することができます。
被保険者＝保険の対象となる人
契約者＝保険料を負担する人
受取人＝保険金を受け取る人
ということです。
結論から言いますと、生命保険にどの税金がかかるかのポイントは、
「誰が保険料を払って、誰が保険金を受け取ったか」
です。それによりかかる税金が異なってきます。
そこをまず押さえれば理解しやすいかと思います。
2. 相続税がかかるケース
契約者：A
被保険者：A
受取人：B
例えば、夫が保険料を負担して、夫が亡くなったときに、保険金を受け取るのは妻、
つまり、故人が保険料を払って、相続人が受け取る、
というケースです。
尚、この場合の生命保険は一定額まで非課税とされています。
一定額とは、『500万円×法定相続人の数』です。
ただしそれは受取人が相続人である場合に限られます。
一般的には、この相続税になる形にした方が税負担が抑えられるケースが多いです。
3. 所得税がかかるケース
契約者：B
被保険者：A
受取人：B
例えば、保険の対象は夫、保険料を払うのは妻、そして夫が亡くなったとき保険金を受け取るのは妻、
というケースです。
この場合、保険料を支払うのも、保険金を受け取るのも妻です。
つまり、自分で支払って自分で受け取っているので、所得税がかかることになります。
ただし、それは利益が出た場合のみです。
保険料よりも保険金の方が少なかった場合は当然所得税はかかりません。
尚、一時所得としてその利益から50万円を控除することができます。
4. 贈与税がかかるケース
契約者：B
被保険者：A
受取人：C
3者とも異なるというケースです。
例えば、妻が保険料を負担し、保険の対象は夫で、夫が亡くなったときに保険金を受け取るのは子供、
というケースです。
この場合、保険料を支払うのは妻、保険金を受け取るのは子供です。
子供が保険金を受け取るとき、妻は生存しているため、妻から子供への贈与ということになります。
贈与税は相続税に比べ負担が大きくなる場合が多いため、このケースでの保険加入はあまりお勧めできないとも言えます。
前述しましたとおり、
「誰が保険料を払って、誰が保険金を受け取ったか」
に注目していただければ、シンプルにご理解いただけるのではないでしょうか。
※補足 生命保険料控除はどうなる？
生命保険料控除とは、1年間に支払った保険料の一定額が、契約者（保険料負担者＝納税者）のその年の所得から控除されるという、所得控除の1つです。
生命保険料控除については「保険料負担者」が控除を受けることになります。
上記のとおり、通常は、契約者＝保険料負担者ですので、契約者が控除を受けることになりますが、法令上は必ずしも払込みをする者が保険契約者である必要はありません。
もし、契約者≠保険料負担者、である場合は、保険料負担者、つまり保険料を支払った人が生命保険料控除を受けることになります。
この話題の映画、私も例にもれず先日観に行っておりました。
一応、ミュージシャンの端くれのつもりでおりますので笑。
いろんな思いで観ながら、気づいたら最後には涙しておりました。
映画以来、今なお余韻から抜けられず、ピアノではこの曲ばかり弾いています。
スタジオでこの曲合わせたいな、と計画中。
素晴らしい映画をありがとう。
ネタバレになってはいけませんのでただそれだけを😊